英語入試本格化元年、プログラミング教育も注目される来春中学入試

雑感
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最近の中学入試では、多数の入試改革・学校改革が実施され、各校の人気動向を始め、入試の全体状況も毎年のように大きく変化します。来春2022年も中学入試に向けて、すでにいくつもの入試改革・学校改革が公表されています。中には、いまだコロナ禍ゆえの入試要項変更も見られます。受験生の皆さんが志望校の合格をつかむためには、そうした激しい変化の中に、チャンスを探ることがポイントになります。いくつか目立った動きとその背景をご紹介していきましょう。

目立った動きとしては、以下の4点があげられています。

☒ コロナ禍での面接等の中止
☒ 英語入試(小学校の「英語の教科化」に伴うもの)
☒ プログラミング・思考力・プレゼンテーション型入試
☒ 学校を見に行ける機会とオンライン情報を生かす(ハイブリッド型)

記事の中から、英語入試とハイブリッド型についてコメントしたいと思います。

英語入試について

もう一つ、来春の中学入試に影響を及ぼす可能性が大きいのが、2020年度から小学校で全面実施された、新しい「学習指導要領」に関する動きです。たとえば、小学5年から英語が教科化されたことにより、すでにいくつかの私立中学校や国立大学附属中学校の入試で、それにともなう動きが公表されています。茨城県の江戸川学園取手中学校では、来春の入試から、科目型入試の全ての回で、従来の4科目入試から「英語を含む5科目入試」に変更することを、昨年7月に公表しています。ここで導入される英語試験は、20分程度のヒアリングで選択肢を選ばせるもので、比較的優しいレベルということですが、今後は「小学校での英語学習も大切にしてきてほしい」というメッセージが込められているそうです。同校は系列の小学校でも英語に力を入れてきましたので、小・中・高で一貫して英語教育を重視する体制をつくっていくというメッセージでしょう。

今後数年間で、中学入試に英語が取り入れられる動きが一気に加速するとは思えませんが、逆の動き(=英語入試を取りやめる動き)はないと想定されるので、中学入試の試験科目に英語を採用する中学は増加していくことでしょう。

また、①系列小学校のある中学、②帰国子女の比率が高い中学(帰国生向けの試験を別建てで実施している中学校)の場合、(そうでない学校よりも)英語入試を導入する可能性が高いと思われるので、学校説明会等の機会を利用して情報収集をしておく必要があるでしょう。

なお、中学入学後のことを考えて、中学受験勉強と並行して自宅等で英語の勉強をするケースも増えているようですが、あまり焦る必要はないでしょう。

記事にもある通り、中学受験生こそ小学校における英語の授業を大切にすることが、時間効率の面で有効だと思います。

改訂後の学習指導要領では、小学校で習う英単語数は700語とも言われ、小学校の英語レベルは数年前と比べてかなり上がっています。

学習指導要領改訂前は、中学校で学ぶ語彙は1,200語程度(現行は1,800語程度)と言われていました。

小学校でしっかり英語を勉強し、中学入学までに英語の準備を少ししておけば、1,200語程度の英単語であれば中学入学前にマスターできてしまうので、(小学校段階で英語を)焦る必要はありません。

オンラインと対面のハイブリッドが主流に

昨年の休校期間から現在までに、私立中高が蓄積してきた、柔軟なコロナ対策の経験とオンラインによる授業や学校活動のノウハウもまた、注目すべきポイントです。(中略)海外ではブレンディッド・ラーニングと呼ばれるこうしたハイブリッドな教育は、今後、日本の教育においても、新たな教育と学びの手法として私立中高の中で確立されていくことが期待されます。(中略)そして、来春2022年入試に挑んでいく新6年生と保護者の皆さんにも、この「オンラインと対面での両方を生かした」受験準備や学校選択を、ぜひ意識して心がけていただきたいと思います。

海外の大学(院)などでは、コロナ禍の随分前からハイブリッド型の教育が行われてきましたが、日本でもようやくハイブリッド型教育の流れが加速し始めたようです。

海外では大学などの高等教育で(ハイブリッド型が)既に先行しているので、先行事例のノウハウを中等・初等教育に波及させる感じだと思います。

一方、日本の場合、高等教育から初等教育までほぼ一斉スタートした感があり、教育現場での試行錯誤がまだ続いているように思われます。

学校選びの際にも、この「ハイブリッド型教育に対する各校の取り組み」は重要なポイントになると思われます。

情報収集も”ハイブリッド型”で

少なくとも今後、秋口までは、各私立中高の学校説明会や見学会、相談会など、すべての「学校を知る」ためのイベントは、この「オンラインと対面」の両方の形を併用して実施されることになるはずです。ですから、受験生と保護者の方には、オンラインで発信される各学校の情報に対し、アンテナを高くして予備知識を積極的に収集するとともに、人数制限などの中で実施される「学校を訪ねて、実際の雰囲気を知る」機会をしっかりとチェックし、積極的に参加していただくことをお勧めします。

昨年同様、対面型のイベントは人数制限の下に行われる公算が強いので、実際に学校を訪れる機会は制約されるかもしれませんが、事前に計画を立てて情報収集は怠らないようにしたいですね。

 

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