現在カリキュラム改訂中の四谷大塚の「予習シリーズ」ですが、先日、5年生の上巻が発売されたようです。
これで(改訂後の)4年(上巻・夏期講習・下巻)・5年上巻までの教材が揃ったことになります。
5年上巻までの改訂後のカリキュラムを見る限り、今回の改訂を一言で言えば、4年生の夏休み期間中にカリキュラムを進めることで、カリキュラム全体が前倒しされたということになるかと思います。
改訂後の教材には目を通していませんが、改訂前後の単元比較を行うことで、改訂内容について(独断と偏見で)考察してみたいと思います。
(改訂前)5年上 → (改訂後)4年下に移行した内容
すでに半年前に改訂され、現4年生が使用している改訂後の4年下の教材ですが、5年上の単元から以下の3つ(4つ)の単元が移動してきています。
基本的にカリキュラムが前倒しになっているわけですが、単に進度を速めただけではないのが特徴的です。
すなわち、改訂前の5年上巻では「柱体とすい体」が1回で扱われていましたが、これを4年下巻で2回に分けて扱うなど、負担の軽減も図られています。
5年上巻について改訂前後比較
次に、今回改訂された5年上巻です。
5年上巻の改訂前と改訂後の比較は下記の表のとおりです。黄色でハイライトした所が変更部分(前倒しされた部分)となります。
5年下巻では受験算数の山場ともいえる「比」が集中的に扱われます。
従来のカリキュラムでは、比の学習が一通り終わった5年の終わり頃に「図形上の点の移動」や「図形の回転移動」が扱われていました。
しかし、これらの単元は結構重く、かつ、慣れるのにもかなり時間がかかるという感じがします。
そこで、これらの単元を5年の上巻(夏休み前)に移行し、かつ、回数を2回から3回に増やしたことで扱う時期を速め、かつ、負担を軽減しています。
これは、非常に理にかなった改訂だと思います。
5年上巻の改訂で、改訂後の5年下巻の内容はほぼ「比」一色になったと思われますが、(5年上巻へ移動したことで)空いた2回分に入れる内容に興味があります。
2回のうち1回は恐らく(現在6年上巻で扱っている)「立体切断」だと推測しますが、もう1回分は何が入るでしょうか。
5年下巻のカリキュラムが公表される来年の6~7月頃を待ちたいと思います。