計算先取りの進め方

低学年向け
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管理人
管理人

今日は、低学年段階の「計算先取り」の進め方についてお話をしたいと思います。
先取りのステップには大きく分けて、
(1) 計算方法の理解・習得
(2) 問題演習による習熟   があります。

お母さん
お母さん

小4から中学受験のカリキュラムがスタートしますが、その段階でどの程度の計算ができるようになっていれば良いのでしょうか?

管理人
管理人

目標は、小学校で習う基礎的な計算が一通りできるようにしておくことですね。あくまで教科書レベルで十分で、(中学入試に出るような)応用レベルの問題は必要ありません。

計算方法の理解・習得

先取りにあたってまず必要となるのが、計算方法の習得です。
実は、ここが計算先取りの大きなネックになる部分です。

小学校でまだ習っていない計算を(ご家庭で)先取りするということは、親御さんがお子さんに計算のやり方を教えることが必要となります。

実はこれがなかなか大変です。
低学年のお子さんが「問題集などに書いてある計算のやり方を自力で読んで理解する」などということは到底期待できません。必然的に親御さんがお子さんに教えることになるのですが、まだ理解度がさほど高くない低学年のお子さん相手ですからかなり骨が折れます。

しかし、最近では無料または安価な講義動画などがかなり出てきているので、親御さんが頑張って教える必要性が薄くなってきました。

親子で一緒に動画を見ることで、(自分が教えるよりも)はるかに効率的に、かつ、ストレスなく計算方法を習得することができます。

動画の普及により、計算先取りは格段にやりやすくなったと言えるでしょう。

計算方法の習得に役立つ講義動画には以下のようなものがあります。

名       称 扱う学年 内    容
いちばんぼし算数数学教室 小1~小2 計算特化型サイト
繰り上がりの足し算・繰り下がりの引き算、九九など。数少ない小1~小2向け動画です。
19 ch.tv 小3~ 算数・数学を含む「葉一」さんによる無料の総合学習サイトで、小3以降で習う計算はこちらの利用が便利です。
説明も非常に分かり易いです。
スタディサプリ 小4~ 御存じ「スタサプ」。
小4以降で扱う計算については、こちらでも学ぶことができます。
チューリッヒ先生の計算問題中学入試対策ゼミ 小5(小4)~ 厳密には先取り用ではありませんが、中学受験生を対象とした計算問題に特化した講義動画です。計算の工夫や単位計算など、板書で正しい計算方法がマスターできます。また、動画に対応した市販されている書籍を利用するとさらに効果的です。計算ミスが多いお子さん、苦手分野を克服したいお子さんに有効と思います。

計算方法の習得には、少ない問題(=同じような問題)を使って、正しいやり方をマスターすることが大切と思います。

動画では板書を使った講義が展開されますが、こうした講義は分かり易さはもちろんのこと、(紙の問題集ではなかなか学べない)計算の基本的なマナー(縦にそろえて書く、計算の工夫など)を学ぶことができます。

 

計算方法の習熟

計算方法の習熟段階では、上記で身につけた正しい計算方法を、問題演習をこなすことによって定着させることが目的となります。

低学年における習熟用の計算練習にはできるだけシンプルな問題集(小学校教科書レベルの基礎的な計算問題集)を使うのが望ましいと思います。

現在は小4から中学受験カリキュラムがスタートするのが一般的ですが、応用的な要素を含む計算練習については、小4以降で学習すれば十分と思います。

名        称 扱う学年 特   徴
小学 基本トレーニング計算 小1~小6 12級(小1)から2級(小6)までの級別・段階式問題集。順番に進めれば、小学校で習う計算を無理なくマスターできます。
他にも、くもん出版などから類似の計算問題集が出版されています。
マスター1095題  一行計算問題集 小1~小3
1日3題×365日=1095題の計算トレーニング教材です。様々な計算がランダムに登場するので単調にならずに楽しく取り組めます。
小学算数 にがてな分数の計算に強くなる 小4~小6 小数計算や分数計算といった苦手分野克服型の計算問題集です。

応用レベルの計算は塾に入ってからで十分

「小3終わりまで(中学受験カリキュラムがスタートするまで)に小6までの計算ができるようにする」という進度で考えると、小4以降の計算(特に、分数・小数の計算)については、習熟途上にあると思われます。

したがって、(低学年段階では)教科書レベルのシンプルな問題を利用した方が良いと思います。

中学受験レベルを見ると、「小数を分数に直して計算する」、「計算法則(分配・結合・交換法則)を使って計算する」、「特殊な計算方法(部分分数分解など)を使って計算する」といった問題が散見されますが、こうした問題は(小4以降)塾や塾のカリキュラムに沿った計算問題集を使って学習するのが効率的です。

この点、上記のマスター1095題(日能研)計算方法に関する説明が一切ないので、小1~小3までの応用教材としては有効ですが、小4以降の計算先取り教材には不向きです。

もちろん、低学年の間に(高学年で習う)教科書レベルの計算問題をクリアしたうえで、さらに余力があれば応用的な計算問題集(例えば、小4以降の「マスター1095題」)に取り組むのは良いと思います。ただ、大半のお子さんは低学年でそのレベルには到達しないでしょう。

 

1.先取りステップは、(1) 「計算方法の理解・習得」と(2)「問題演習による習熟」がある。
2.「計算方法の理解・習得」(ステップ1)には動画の活用が効果的。
3.「問題演習による習熟」(ステップ2)では、シンプルな教科書レベルの計算問題集の利用がお勧め。
4.応用的な計算問題は、小4以降の塾等のカリキュラムで扱われるので、低学年で無理して学習する必要はない。

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