医学部“男女差別”不正入試訴訟 順天堂大に約800万円支払い命じる

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2018年に明るみに出た医学部不正入試問題ですね。

子供を東京医科大学への裏口入学させた文科省の役人の逮捕をきっかけに、不正入試が明らかとなり、東京医科大学、順天堂大学、昭和大学、北里大学など複数の大学で不適切な得点調整が行われていたことが問題となりました。

19日の判決で東京地裁は… 裁判長 「医師としての資質や学力と関わりないことで合否を左右させた基準は、“不合理で差別的扱い”というべきである」 その上で「男女で異なる合否基準の存在を秘密にし、他の大学を受験する意思決定の自由を侵害した」として、大学に800万円余りの支払いを命じました。

判決は
① 不合理な基準があったこと
② 受験生は、試験科目の点数を基準にして合否が決まると考えていたが、実はそうではなかった(秘密にしていた基準があった)こと

の2点が指摘されていますが、より重要なのは②の方だと思います。いわゆる、期待ギャップの問題です。

例えば、「1年浪人につき〇点減点する」とか「入学者の男女比を概ね〇:〇にする。」とか、「入試の点数以外にも〇〇や△△を考慮して合否を決定する。」といった基準が大学側から公表されていれば(それが不合理な基準かどうかは別にして)、受験生としては、事前に示された基準を判断材料に(その大学を)受験するかどうかを決めることができるわけです。

しかし、(点数以外の)基準が示されなければ、「試験の点数によって合否が決まる」という期待が当然生まれる。受験者の「期待」を裏切り、受験生の意思決定を歪めてしまった点を問題視していると思います。

もちろん、(明らかにされた)基準が社会通念として不適当であるならば、学内あるいは公にも議論が起きるでしょう。

このような議論が非常に重要であり、議論を契機にして、業界全体として自浄作用が生まれると思います。

しかし、調整が水面下で秘密裏に行われてしまうと、議論が起きる余地がない

真の問題点はそこにあった(ある)ように思うのです。

 

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