中学受験は激化の一途、“教育先延ばし”が子どもにとって致命的なワケ

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中学受験は激化の一途、“教育先延ばし”が子どもにとって致命的なワケ
入塾テストなしで難関校合格率トップレベル。話題の「成績が伸びる塾」の教育法を一挙公開! 自己肯定感、競争心、自立心、親子の距離感、日常的な声かけなど、あらゆる角度から「ひとりっ子が賢く育つ具体策」を紹介します。

 

ひとりっ子の子育ての場合、兄や姉という比較対象がないため、親はつい「自分が子どもだった頃」と比べてものを考えてしまいます。しかし、そこにはおよそ30年の開きがあります。その間に、教育事情は大きく変化しています。

比較対象がないのは、「ひとりっ子の子育て」というより、「第一子の子育て」ではないでしょうか?

また、「自分が子供だった頃」と比べてものを考える傾向は、「ひとりっ子」の親かどうかとは直接関係ないように思います。むしろ、(子供の)教育や将来に対する関心度に依拠すると思います。

 

 とくに、中学受験をめぐる環境は様変わりしました。親世代の頃は、中学受験にかける準備期間は約2年でした。5年生になってから塾に通い始めれば良かったわけです。しかし、今は3年から3年半が必要になっています。つまり、3年生のうちに塾に入ってなんとかギリギリというところです。

「塾に通うこと ≠ 中学受験の準備をすること」ですから、塾とは別の所で(しっかり)準備していれば、5年生から塾通いをしても十分に間に合います。

確かに、「小学4年生まで(公立)小学校の授業と宿題だけやってきた。さあ、5年生から塾に通って最難関校を目指そう。」という考えは、超楽観的でしょう。

こうした考え方の親御さんへの注意喚起程度であれば別ですが、さすがにこうした楽観的な親御さんは、ほぼいないと思います。

この後、ご自身の著書と主催している塾の話が出るので、そちらへ誘導する布石ということなのでしょう。

少子化が進む状況では、「1人の子供からより多く、そしてより長く」収益を得るという「顧客生涯価値(Customer Lifetime Value:CLTV)」の考えは(ビジネスの)定石ですから。

 

その意見は尊重しますが、中学受験を考えているなら、塾に通わせることはほぼ不可欠です。というのも、今の公立小学校のカリキュラムや授業の体制は、親の時代とは違い、中学受験にはおよそ対応できないものとなっているからです

さすがに30年前でも、小学校の授業だけでは中学受験に対応できなかったのではないでしょうか?

一方、首都圏における(中学受験可能な)私立中学の数は30年前よりも格段に増えていると思われます。したがって、(入学選抜方法の多様化という点では)親世代よりもむしろ選択肢は広がっている面もあると思います。

私自身、比較的狭い選択肢の中でしか子供の中学受験を経験していませんが、早い段階から(私立)中学校の研究をすることで、志望校選択の多様性が生まれる可能性があると感じます。

 

親の時代と比べ今は、働き方改革やパワハラ抑止策が大きく進んでいます。このことによって、子どもたちは親のときのような教育を受けられなくなっています

(中略)

こういう状況にあって、小学校の平等教育は限界に来ているのです。現場の先生も頑張っていますが、世の中は変化し、子どもの進路も多様化しています

現在の子供たちの「教育環境の限界」を懸念しているようですが、逆に、親世代が受けられなかった教育を今の子供たちが受けられるようになっているというプラス面(=教育機会)にも目を向ける必要があると思います。

インターネットや動画など親世代では受けられなかった教育機会やツールがあったり、公教育も(少なくとも)インフラ面ではかなり充実していると思います。「無くなったもの」や「利用できなくなったもの」に目を向けるのではなく、「新たに生まれたもの」、「利用できるもの」に目を向ける必要があると思います。

一方、子供の進路面では「多様化している」というより、むしろ、選択肢が狭まっている。
正確には「選択肢を狭めている」感の方が強いです。

少子化により子供の絶対数が減っていること、そして、長い低成長時代を経験していることから、「リスクを避ける(子育て)」という風潮が強まっていることが背景にあると思います。

先が見通せない中で将来のリスクを軽減(回避)しようとすれば、子供に「汎用的な能力」を身に付けさせる方向に向かいます。そして、「汎用的な能力 ≒ 教育」 ➡ 学力・学歴重視という帰結になります。

もちろん、教育や学力は大切ですが、我々親世代が(自分たちが)子供だった頃に比べると、「皆が同じ方向を向いている」ということを強く感じます。

多様性が求められる時代に、(自分自身も含めて)親世代の意識がまだ追い付いていない

そんな気がします。

 

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