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家の近くに併願校が見つからない
矢野 (中略)どこまでを「遠い」というべきか。「60分以内」であれば、私は近いと思いますし、たとえ90分かかったとしても、電車の中での時間の使い方を工夫すればいい、と思いますけどね。清水先生は、遠距離通学をしていたのですよね。
清水 千葉・習志野からドアツードアで90分かけて、東京・新宿の海城中高に通っていました。楽しくて、好きな学校だったら喜んで通います。学年トップの子は2時間かけて通っていましたが、彼いわく「勉強は電車でやるもんだよ」って。とかく、電車通学は「無駄な時間」って考えられがちですが、「隙間時間」の使い方を工夫するトレーニングになる。もちろん、近いに越したことはないけれど、遠くても好きな学校であれば、それをポジティブに変えていく工夫はいくらでもできます。電車通学の人に、おすすめの勉強のやり方があります。駅間を走行中の2~5分間、英単語などを10個覚えます。駅に停車中の約30秒、覚えたことを急いでテストする。そうするとメリハリができるんです。
中学受験における志望校(併願校)選びで重要な要素になるのが通学時間。できるだけ短い方が負担が少ないのは事実です。
しかし、一口に長時間通学といっても、始発駅からずっと座っていける1時間半と、乗り換えが何度もあって「すし詰め」状態で通学する50分を比べると、前者の方が負担は少ないでしょう。また、最寄り駅からのアクセスやバスなどの利用の有無も重要です。
複数経路がある場合、時間は多少かかっても乗換や混雑状況等で負担の少ない経路を選んだ方が良い場合があります。
ただ、通学が負担になるのは、まだ体が出来ていない中学1~2年生の間。特に中学入学直後は、慣れない通学と新しい学校生活での緊張感もあって、かなり体力を消耗します。
逆に、この時期を乗り切ると(通学時間を)そこまで気にする必要はないかもしれません。高校生位になれば体格も大人並みになるので、少々通学時間が長くてもあまり問題はないように思います。
私自身、自宅から高校まで約1時間30分(うち、電車に乗っている時間は約1時間)かかりましたが、始発駅から乗車して車内はずっと座れたため、負担はあまり感じませんでした。
また、電車の中はかなり集中できます。特に暗記には最適でしょう。
電車の中は暗記モノ、家に帰ってからじっくり机に向かう勉強をするというようにメリハリをつければ、勉強の能率も上がります。もちろん、疲れている時などは電車内で睡眠をとって、自宅学習の効率を上がげた方が良いでしょう。
結論として、通学時間は短い方が良いが、与えられた環境(=通学時間)を生かす工夫という視点が重要だと思います。
併願校は偏差値を基準にどう選ぶ?
矢野 (中略)挑戦校の目安は、偏差値の数値からプラス4以上の学校。実力相応校は、偏差値プラスマイナス3の学校で、合格可能性は50%程度です。そして「安全校」は、基準偏差値よりもマイナス4以下の学校。まずは、どこが第1志望の学校か、どこを実力相応校、安全校にするのか。
受験における併願校のラインナップです。
個人的には、チャレンジ校は行きたい学校であれば(悔いを残さないためにも)諦めずに受験すべきと考えます。一方、安全校は手堅く考えた方が良いと思います。
私の考える「安全校」とは、試験当日の出来がこれまでにない位悪くても十分合格できる学校というイメージです。例えば、秋以降の模試の平均偏差値が54、最低偏差値が50だったとすると、偏差値45以下の学校(最低偏差値 -5以上)が目安になると思います。
こうした安全校が2校あればベストです。安全校の「2枚看板」が揃えば、極端に言えばチャレンジ校を存分に受験できます。
もちろん安全校は、(偏差値の条件だけで適当に選ぶわけではなく)行きたい学校 or 行っても良いと思える学校という条件が付くのは言うまでもありません。「第一志望校」を選ぶのは案外簡単ですが、「安全校」選びには結構時間がかかります。
その意味では、(試験に慣れるための)「練習校」とは性格が違います。