わが子の英語力を伸ばすために親が知っておきたいこと

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本稿では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、「英語の成績を上げるコツ」について特別に一部を抜粋して紹介する。

小学校で英語が教科として扱われるようになり、入試問題に入れてくる中学校も増えました。ただ、中学校によってその扱いがまったく異なっているので、まずは親がしっかりわが子との適性を調べることが重要です。

たとえば、新しさをアピールするために、英語の試験を取り入れているところもあります。こうしたケースでは、さほど難しい問題は出ません。過去問などをチェックすれば、それがわかるでしょう。

上記の内容は、以下のような「英語(選択)入試」の話だと解釈します。

今春2022年入試では146校が「英語(選択)入試」を実施!
今春2022年の首都圏中学入試では、計146校(昨年143校)が「英語(選択)入試」を実施しました。2年続きのコロナ禍のもとで行われた今年の首都圏中学入試も一段落しましたが、今春2022年の首都圏中学入試で行われた「英語(選択)入試」の実施...

確かにそれほど難しい問題は出ないようですが、通常の(4科目型や2科目型)の中学受験塾では対応が難しいので、親御さんが早い段階で入試問題をチェックして、入試問題で要求される英語の到達度を把握しておく必要があると思います。

 

一方で、帰国入試では、とてつもなく高いレベルの出題をする中学校もあります。世界の第一線で通用する英語力を身につけられる子を、本気で求めているのです。

(中略)

というと、「うちの子は国際人にしたい」と考える親は、2軸のうちの後者を目指したくなるでしょう。とくに、思考力を必要とする問題が苦手な子なら、その道は確かにありです。ただし、甘くはないと覚悟してください。

帰国子女の入試と上記の「英語(選択)入試」とは全く別の話です。問題を少し見比べるだけでも分かりますが、難度が全く違います。

また、「英語ができる=国際人」というのも、ステレオタイプの発想です。

親が「国際人」にしたいと思っても、子供にその気がなければ難しいでしょうし、そもそも「国際人」の定義自体が曖昧です。

国際人が「ビジネスの領域で海外で活躍できる人」という意味だとすると、英語以上に、「精神的なタフさ」、「強烈な野心や向上心」といった本人の「特性」の方が重要かもしれません。

こうした「特性」は生来のものではなく、年齢や置かれた環境によっても変化します。また、「外交的」か「内向的」かといった性格の違いとは、ほとんど関係ありません。

親としてできるのは、「将来、子供が様々な選択肢が選べるような機会や場所を用意する」こと位ではないでしょうか。

 

加えて、小学生の英語学習については、まだメソッドが確立していないので、塾や教材選びが重要になります。親は、客観的にわが子を見て、背伸びしすぎず過小評価もせず、最適な環境を整えましょう。基準を持つために、英検を受けてみるのもいいでしょう。

「英語(選択)入試」に関しては、英語への配点や他科目(算数や国語など)を含めたウェイト配分など、学校ごとにかなり特徴があるような気がしますので、いわゆる大手塾ではなかなか対応できないような気がします。その意味では、塾や教材選びは重要になると思います。

「英語(選択)入試」、「帰国子女向入試」、そして(従来からの)「一般入試」というように、中学受験も多様化してきています。

「一般入試」の場合には、良くも悪くも偏差値の世界を意識することになりますが、子供の特性や志望校との相性などを考えながら、子供にとって「良い環境」を整えることは、どのような形式の中学入試であれ重要なポイントだと思います。

そして、その環境を活かせるかどうかは子供次第ということです。
環境を活かせればラッキーですが、仮に十分活かせなくても(長い人生なので)悲観する必要もありません。

 

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