四谷大塚の予習シリーズ6年上の改訂版が発売され、12月12日(月)から発送が開始されるようです。
予習シリーズ(算数)の改訂に関しては、記事の末尾にある関連記事でも取り上げていますが、一言で言えば、「カリキュラムの前倒し」です。5年生の下巻までで、受験算数に必要な基礎をほぼ学び終えるカリキュラムになっています。
今回、サンプルページで6年上の算数を見たところ、構成がかなり変わっていることに気づきましたので記事にすることとしました。
なお、サンプルページを見た私個人の印象に過ぎないことを念のため申し添えます。
4・5年生の予習シリ―ズとReferenceを意識
予習シリーズ6年上巻を見ると、4・5年生の予習シリーズとのreferenceが意識されており、復習しやすい構成になったと思われます。
従来の予習シリーズでも、4・5年生のシリーズの目次や予定表などを見れば、「この単元は、5年上の〇回目」などということは確認できたのですが、今回の改訂では、問題(群)ごとにかなり細かくreferenceが記載されています。
例えば、(サンプルにある)6年上の第2回の規則性では、問題群ごとに4年上第12回、…、4年夏期講習、…、5年上第18回などと参照する回と収録されている問題(群)の対応関係が明確に示されているため、ピンポイントで復習できるようになっています。
これはなかなか便利です。
なお、今回の改訂で予習シリーズのカリキュラムが夏期講習期間中も進むようになったので、4年生と5年生の「上巻・下巻・夏期講習教材」の計6冊を揃えないと、カリキュラムが網羅されません。なので、6年上巻を効果的に使うためには、4,5年生の教材(6冊)も必要ということになると思われます。
例題数の減少と若干の易化(?)
従来の予習シリーズ6年上には(やや重目の)例題が数題掲載されていたのですが、今回の改訂で掲載されている例題数が減ったように思われます。
また、難度という点でも、従来の予習シリーズより易しくなった印象があります。
サンプル回を見た限りなので何とも言えませんが、お子さんにとっては若干取り組みやすい教材になったという気がします。
演習問題集もスリム化
演習問題集も構成が大分すっきりしました。
従来の演習問題集(旧名:実力完成問題集)と比べると、ページ数を見る限り大分スリム化したようです。
実力完成問題集(旧版)では、”反復問題(基本)→反復問題(練習)→基本問題→練習問題→応用問題”という構成でしたが、演習問題集(改訂版)では、”ステップ①(必須問題)→ステップ②→ステップ③(難関校対策)”の3段階で大分シンプルになりました。
結果、お子さんの理解状況にマッチした効果的な学習がしやすくなったのではないかと思われます。
特に、小4・小5の予習シリーズのカリキュラムが速まったことから、若干消化不良のまま6年上巻に突入するケースも増えると想定されるので、(小6前半で)小4~小5で学んだ内容をしっかり復習しておくというコンセプトになっているのではないかと思います。
6年上巻の難度がやや下がった分、余裕のあるお子さん(クラスやコース)については、「最難関問題集」を利用するという方向なのでしょう。
なお、旧版の教材は教材購入サイトの教材一覧には出て来ないため、既に入手不可能な状態のようです。
旧版が残っているのは6年下巻のみ。
そして、6年下巻の改訂版が発売される来年6~7月頃、3年間にわたる予習シリーズの大幅改訂が終了します。