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本書の取材で、茨城県の県立高校からハーバード大学に進学した松野知紀さんは、「5歳のときから週に1回、近所で外国人が教えているこぢんまりした英会話教室に通っていたが、先生が親しみやすく、遊びに行っていたようなもので、6年間もやったのに英語はまったく身に付いていなかった」「でもひとつだけ本当に良かったのは、英語は『楽しい』ってことだけは体験できた。何事も最初のつかみ、“イントロ”の部分で『楽しい記憶』が残るかどうかは一生響くんじゃないかと思う」と語ってくれました。
また、新潟県の県立中高一貫校からコミュニティカレッジ(地域住民のために教育機会を提供する公立の2年制大学)を経てカリフォルニア大学バークレー校に編入した幸田優衣さんも、「父は中卒、母は高卒で、親族に大学へ進学した人が1人もいない家庭で育った。海外とは無縁の環境だったが、小学校2年生から通い始めた家の近くのECCジュニアの教室で初めて海外の文化と接点をもった。先生の授業や教材、ポスターなどから垣間見える異国情緒に憧れ、いつかこんなところに行ってみたいと夢見るようになった」「子供は『英語ができないと将来食べていけないよ』なんて脅されても、興味がなければ全然ピンとこない。英語を学ぶモチベーションは、『英語ができると楽しい』『英語ができたらこんな世界があるんだ』という、身近で楽しい擬似体験が入り口となって生まれてくるのではないか」と言っています。
「好きこそものの上手なれ」
結局これに尽きると思います。
「有利か不利か」などと損得勘定で考えず、子供が楽しそうに英語に触れていれば、それだけで英語早期教育は成功していると思います。
「将来役に立ちそうだから」とか「収入が増えそうだから」などといったつまらない動機で英語を勉強しても、決して楽しくありません。
英語に限らずですが、損得勘定抜きに、色々なことを夢見たり、好きなことを心のおもむくままに学んだりする経験ができるのが学生時代の特権だと思います。
より良い転職先や将来の収入アップを目指し、英語を手段として勉強し、自分を(恥ずかしげもなく大げさに)売り込んで海外のビジネススクール(MBA)に留学する…
そうした経験もそれなりに楽しいものですが、それは「社会人になってから」Tryしても決して遅くないと思います。