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趙 慶祐/株式会社Mined COO
前田:英語は中学の頃から頑張りました。生物は授業の半分以上雑談している先生で。この先生の話を聞いて「生物って面白そう」と思ったのが、私が生物を専攻するきっかけでした。その後、中3で「生物オリンピック」にも出ました。
趙:確かに、人の影響ってすごくありますよね。私は元から自分が好きな事を突き詰めたいというタイプではありますが、人と話して「この人みたいになりたい」とか「この人と仲良くなりたい」というのが、勉強し始めるきっかけになった事もあります。
確かに、中学時代は先生の影響は大きいですね。
教え方云々よりも、「その科目が本当に好き」な指導者から教えを受ける機会が大事なのだと思います。その科目(領域)に情熱を持っている人は、本当に楽しそうに話しますので。
一方、先生が理由でその科目を嫌いなってしまう危険性もあります。
私の場合、中学(中1)の時の英語がその典型でした。
趙:私は(数学の場合)パターン認識で“答え”をまずは見ていましたね。答えを出すためにゼロから考えていたら時間がかかって大変なので、問題と答えを照らして“この問題が来たらこの答え”というのをひたすらやる。数学はこのパターンが出来てから答えを考える、というやり方をしていました。
(中略)
前田:そこで言うと、私は“ベクトルとは何か”を理解できないと、前に進めないタイプだったので、趙とは全く違う(解き方・勉強法の)タイプです。人それぞれ、ベストなやり方があるので、誰かがいいと言った方法が必ずしもその人に合うとは限らないんですよね。
両極端の見解でなかなか面白いですね。
「数学は暗記だ」という意見もあれば、「数学は暗記ではない」という意見もあります。
どちらかが正しいのではなく、両方正しいのだと思います。
前田:(英語は)早めにやっておくに越したことはないと思いますが、中学から始めたら遅いということはないと思います。「勉強したい!」と、子どもから言った時がはじめどきでしょう。ちなみに私が留学していたことでよく「留学すれば学校の勉強英語は間に合いますか?」と聞かれますが、日本の進学校でも学校の勉強だけでは間に合わないのでは、と感じます。
まず「英語は英語で理解する」ことが重要。日本の英語教育は、英訳&和訳で成り立っていると思うんですけれど、それでは理解速度が翻訳速度に制限されて追いつかないので、どうしても時間がかかってしまい、理解に時差や誤差が出てしまいます。“英語は英語で考える”が出来ればベスト。「DICTIONARY」といわれたら「=辞書」ではなく、頭の中で「DICTIONARY」として理解するんです。
以前のブログでも指摘しましたが、入試英語の特性あるいは限界により、「和訳癖」が付いてしまうが故に、とにかく英語を読むスピードが遅くなってしまうという弊害があります。
読むスピードが最速なので、読むスピードが速くならない限り、「聴くスピード」も「話すスピード」もそれ以上速くなりません。
もちろん、意味の分からない英文をただ速く読んだり、聴いたりしても無意味なので、和訳することが一概に悪いわけではありませんし、慣れないうちは和訳はむしろ必要だと思います。
ただ、あるレベルに到達したら、和訳をせずに英文を頭から読み下していく訓練が必要になります。私自身、高校時代はもちろん、大学時代でもそのレベルに達することはできず、結局、社会人になって何年も経ってから、ようやくスタートラインに立つことができました。
大学からMITのような米国名門大学に入るというのは、色々な面で至難の業ですが、日本の大学に通いながら4年間かけて「英語を英語の語順で理解できるレベル」に到達することができれば、将来大きな財産になると思います。