【大学付属校の中学受験】難関進学校の逆転合格は不可能でも大学付属校ならありえる理由

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付属校受験のsales pitch色が濃いですが、出来るだけ客観的にコメントしたいと思います。

付属校の入試問題は基本問題が多いのか?

実は大学付属校の入試問題には、基本的な問題が多く進学校のような難問が少ないので、付属校に特化した対策をすれば偏差値が足りていない子でも逆転合格がかないやすいのです。

いくつか付属校の入試問題(算数)を見てみましたが、(進学校に比べて)必ずしも基本的問題が多いという印象は受けませんでした。

一般的には、「難関校は難しい(またはやや特殊な)問題が多く、中堅校は基本的な問題が多い」と言われますが、概ねそれと同義のような気がします。

すなわち、「難関の付属校と中堅の付属校を比較」すると、上記の「難関校と中堅校の傾向」が当てはまるように思います。

対策の重要性

● 対策さえすれば勉強時間が少なくても逆転できる
付属校の入試は、「対策すれば、得点できる」。これに尽きると思います。私は各学校の入試説明会に参加しますが、付属校では、「まずは過去問をきちんとやってください」という話をよく聞きます。傾向や難易度を大きく変えるという話も、めったにありません。前項でも説明した通り、付属校の場合は基本的に出題傾向に大きな変更がないのです。模試で偏差値が届いていなくても、反復練習によって合格が可能なのはそのためです。さらに、過去問との相性がよければ、偏差値が10ぐらい足りなくても受かります

進学塾の模試(学校別模試を除く)では、あらゆる中学入試に対応できるような「最大公約数的な問題」にならざるを得ないわけですが、中学校入試問題(過去問)を実際に検討し始めると、進学塾などの公開模試にかなり近い出題形式の学校と独自性の極めて強い学校があることが分かります。

後者のような学校は、その学校に合った対策をしっかりする必要がありますし、模試の偏差値があまり当てにならないケースもあります。その学校の出題傾向(≒過去問)と相性が良ければ、模試の偏差値よりかなり高い学校に受かる可能性もありますし、その逆もあるわけです。

一方、前者のような学校は概ね偏差値通りの結果になるケースが多く、逆転合格の可能性はさほど高くないと思います。

所謂中堅校の場合には、受験塾の模試に出てくる基本問題や標準問題中心に出題される傾向が強いと思いますので、「基本問題に絞って対策をする=基礎固めをする」という方針で合格可能性もアップすると思われます。

加えて、(中堅校を狙う)偏差値のボリュームゾーンにいるお子さんは、(塾の授業がハイペース故に)弱点分野や基礎が固まっていない分野があるのが一般的と思います。したがって、志望校対策を兼ねた「基礎固め」によって大きく実力が伸びる可能性もあります。

ただ、「付属校」には以下のような特性があるので、過去問題対策が他の学校よりもさらに重要と言えるかもしれません。

 ① 志望順位(大学を含めて)が強い生徒が欲しいので、過去問対策をしっかりやった生徒が受かりやすい
 ② 大学入試がないので、大学入試の制度変更等にとらわれない(=学校の教育方針が長期的に維持しやすい)

 

御三家の逆転合格

● 残念ながら御三家の逆転合格はほぼ無理!
御三家は特に、完成された子を求めていますから、ちょっと対策をしたからといって受かるものではありません。本書では実際に麻布の社会(2020年)の問題と慶應普通部の問題を並べて紹介していますが、「普通の子」が解答できるのは、慶應の問題のはずです。一方の麻布の問題は、「これ、大学入試の問題?」と思われた方も多いのではないでしょうか(笑)。中学入試の問題です。

御三家に限らず、「ちょっと対策をした」位ではなかなか受かりません。

特に、御三家をはじめとする難関中学は、思考力がかなり高い子(結果として早熟な子)を求めているので、独自性の高い問題を出題する学校の比率が高いと言えます。

ただ、「すべての科目について独自性が強いか」というと、必ずしもそうでない場合もあります。

この辺りは、実際に過去問研究をしたり、塾の学校別コースなどで鍛えていけば良いと思います。

 

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