中学受験の入塾テストで上位クラスに入る子が、低学年のときにやっていること

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中学受験塾の入塾テストで上位クラスに入る子は、低学年のときにどんなことをやっているのか。プロ家庭教師集団・名門指導会代表の西村則康さんは「低学年のうちから塾に通わせればいいわけではない。鉛筆の正しい持ち方を身につけさせるなど、勉強する準備をしておくことが重要だ」という――。

低学年のうちに学力の土台をつくろう

「新小学4年生から、つまり3年生の2月から塾に入るので十分です。大手塾は低学年用のカリキュラムを作っていますが、本格的な中学受験のカリキュラムが始まるのは3年生の2月から。低学年から始めないと遅れるということはありません

ただしその入塾前に、学力の土台となる力をつくっておくことが必要だと西村さんは言う。では低学年のうちにつくっておきたい学力の土台とはどういったものだろう。西村さんは“実体験”と“算数と国語の基礎学力”だと話す。

簡単に言うと、①中学受験に、②大手進学塾を利用して臨む場合、塾がスタートする小3の2月までに、塾のカリキュラムにスムーズに乗れるだけの学力(素地)を身につけておくということですね。

 

 実体験が豊富なら新しい知識を学んだときに『なるほど! 』という納得感が生まれやすくなるのです。算数や理科、社会で生活に密着した場面が題材になり、知識をどう使うかといった問題が増えています。

中学入試において子供の実体験(経験)の少なさという要因はしばしば指摘されます。
大人であれば当然(経験して)知っていることを子供達は知らないが故に、理解がままならないことがあるということです。

例えば、近所の川で遊んだり、線路脇で電車を眺めたりしたことがない子供にとって、「流水算」や「通過算」というのは、(字面だけでは)実感しにくいのではないかと思います。

もっとも、都会では近所に川もなければ、地下鉄しか走っていなかったりするので、実感する場も乏しいのですが…。

とは言え、例えば、バスや電車に乗ってスピード(速さ)を体感したり、あるいは学校までストップウオッチ片手に歩いて、自分の歩くスピードを確認したり…といったことは、ちょっとした時間があれば可能です。

低学年はまだ親と一緒に何かをやるのが楽しい年頃。放っておくとスマホやゲームばかりやってしまうという子は、親ができる範囲でボードゲームやキャッチボールに誘ったり、工作を一緒にやったりするといいでしょう」

休日丸一日使って遠出しなくても、近場で実体験を積む方法はいくらでもあります。

短い時間であっても、親子で一緒に過ごす機会を増やすことによって親子の絆が深まり、また、子供にとっても良い思い出となります。

中学受験に挑む子はテストで100点ばかりの精鋭たち

準備を始める前に、保護者に中学受験の現状を知っておいてほしいと西村さんは言う。それは、中学受験をする子供たちの学力レベルが非常に高いことだ。(中略)つまり、中学受験で偏差値50というのは、かなりの学力があるということです。

中学受験をする母集団は公立小学校の母集団とは違いますし、さらに、難関校を目指す生徒が多く集まることで有名な塾では、さらに母集団の成績上位層が分厚くなっているので、その中で良い偏差値をとったり偏差値を伸ばしていくのはかなり大変です。

入塾後、期待していた偏差値が出ず不安になってしまう保護者は多い。西村さんが「低学年から塾に行かせる必要はない」と考える理由の一つは偏差値や順位が出ることで右往左往してしまう親が多いことだ。

偏差値で不安を覚えるのは親であって子供ではないんですね。

この点、低学年から塾通いさせる親御さんというのは、(総じて)かなり教育熱心で情報にも敏感と思われるので、余計に不安感が募る危険性もありますね。

周囲に左右されないだけの確固たる教育方針が確立しているご家庭を除くと、低学年からの塾通いでペースを乱されてしまう危険性もあります。

計算と漢字の練習はやっておこう

低学年からやっておくべき計算と漢字の予習とは、どういうものなのか。目安としては3年生の秋までに1年半先の4年生の分野まで終わらせておくと、入塾テストにも入塾後の受験勉強にもいい効果がある。「入塾テストの算数では図形の問題はあまり難しいものは出ませんが、かっこがある四則計算など4年生で習う分野が出題されます。それに塾に入ってしまうと丁寧に算数の計算を勉強する余裕はないので、入塾前に予習しておくといいですよ。漢字も同様で、4年生で習う漢字は読みと書きの両方を予習しておきましょう」

計算に関しては、最近改訂された予習シリーズの進度(=小4の夏までに小学校で習う計算はすべて終了)に照らすと、(小3の2月の)入塾までに小学校の範囲の計算を終わらせておく方が良いと思います。

もちろん、記事にあるように「小4の計算範囲までやっておく」ことでも対応はできると思いますが、その場合には、「入塾前の冬休み」、「入塾後の春休み」・「小4のGW」・「小4の夏休み」を使って(小5~小6の)計算の先取りをする必要が出てくるでしょう。

なお、計算先取りは市販のドリルで十分できますし、また、塾チャンネルなどの動画を利用すれば(学校で習っていない)計算方法も学ぶことができます。

計算に関しては、(中学受験を目指すのであれば)小1の頃から徐々に先取りを進めておくことが望ましいと思います。

鉛筆の正しい持ち方をマスターさせよう

鉛筆を持つ手の親指が人さし指の上に重なり、鉛筆が垂直に立つような持ち方をしている子は多い。この持ち方では字がきれいに書けないばかりか疲れやすく、それがミスの原因にもなる。

鉛筆の正しい持ち方も案外重要ですね。正しい持ち方をすると、速く、奇麗に書けますし、疲れません。

矯正には意外に時間がかかるので、小1~小2の頃に行っておく方が良いでしょう。

入塾テスト対策は少し早めに準備しよう

3年生の秋から冬にかけて各塾は新4年生の入塾テストを開始する。西村さんは3年生の4月頃から準備をして「入塾テストで高得点をとって上位クラスで入塾すること」をすすめている。「どの塾も上位クラスにいい先生を配置しています。ハイレベルの塾に下位で入るよりも、少し塾のレベルを下げて上位クラスに入るほうがおすすめです」

これはやや疑問がありますね。

塾では入塾後に何度も組分けテストがありますから、結局は実力に合ったクラスで学ぶことになります。

また、塾選びに関しては、その塾のカリキュラム、通いやすさ、子供との相性といった要因で決めることが多いと思うので、ことさら上位・下位にこだわる必要はないように思います。

ただ、ずっと下位クラスに固定してしまって、しかも、「勉強に身が入らない」とか「やる気を失っている」といった場合は、転塾を含めて検討する必要はあると思います。

親の心構えがもっとも大事

子供は大人のように、目標に向けて計画通りに物事を進めることはできません。それを織り込んで受験をサポートすることを家族で話し合うことが必要です。子供が『毎日勉強する』と言っても、『(そのときは)毎日勉強する(気分だった)』というようにかっこの言葉が隠れていると思ったほうがいい」

大人でも計画通りに物事を進めることは難しいですから、子供にそれを求めるのは酷ですね。

小学生の子供にとって中学受験が「自分のこと」と思えるようになるのは、小6の秋頃です。それまでは「他人事」、「当事者意識」がないのがむしろ普通です。そんな子供相手にイライラしても仕方がありません。

また、子供は大人と違って「手抜き(息抜き)」ができません。
例えば、私が仕事が終わってから何か「勉強」をするとします。
この場合、気分が乗らなければ、「今日は軽目にして、明日しっかりやろう」といった裁量の幅があるわけです。大学受験を目指す高校生も、同じように裁量を持ちつつ勉強を進めていることでしょう。

しかし、小学生は裁量の幅がない。今日は軽目に終わらせようとしても、それを許さない親がいたりするわけです。 😯

もちろん、自由にさせていると子供はとことん勉強しないので、ある程度の強制力は必要ですが…。

親がある程度指示して子供に勉強をさせるということも必要ですし、一方で、子供が親の指示通りに勉強するということもないわけです。

ということで、親としては辛抱強く長い目で子供の成長を見守るという心構えが必要だと思います。

 

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