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「親御さんが有名大学、職業などを目指していて達成できなかった経験があると、自分の子供にその夢を託してしまうんです。それが未完の行為です」
未完の行為の問題点は、子どももやりたいという気持ちで一致している場合でなければ、「させられ体験」になってしまう点にあるそう。
「させられ体験」の場合、上手くいっても別の選択肢を選んでいたらどうなったかを気にしたり、上手くいかなかった場合は、結果を親のせいにして親との関係が悪化したりすることがあると言います。
自分が達成できなかった「夢」を託すかどうかは別にして、中学受験では「やらされている」(=子供)、「やらせている」(=親)という感覚はあると思います。
ただ、この感覚があまりにも強烈になると、親子関係が悪化したり、精神的に追い詰められたりするということだと思います。
行き過ぎないようにバランスをとる必要があるということでしょうね。
子どもに親の意思を押しつけることは大きな「賭け」だと言います。
子どもも納得して、選択に満足すれば、子どもの人生が順調に進んでいくメリットがありますが、一方で「親に決められた」と禍根を残すデメリットもあります。子どもの人生は親とは別のものですから、子どもが選択することが大事なわけです。
(中略)
「親が冷静に選択肢のメリット、デメリットを伝えることはあってもいいと思いますが、『絶対そっちにいったほうがいい。こうじゃないとだめだ』と頭ごなしに言うことが良くないんですね。子どもの思いや願いをよく聞いて、子どもの気持ちをいったん受け止めてあげる過程が必要です。そうやって子どもとの折り合いをつけていけるといいですね」と田村先生。
我家の場合、「子供自身が何か人生で決定的に重要な選択をした」というところには至っていないのですが、自分自身を振り返ってみると、結果的に「親が期待していた方向」とはかなり違う方向に進みました。
そもそも、中学生くらいまでは将来のことなど全く考えていませんでしたし、親から「こういう方向(仕事)が良いんじゃない?」などと言われても、「そうなの? まぁ、そんな感じで良いかな。」という程度でした。
将来のことを漠然と考え始めたのは、高校2年生の頃で、本当に真剣に考えたのは大学生になってからですね。
なので、選択をする時期というのが重要だと思います。
小学生では多分無理。中学生でも厳しいのではないかと思います。
そこで、子供自身が責任を持って、かつ、ある程度客観的に意思決定ができる時期まで、選択時期を遅らせるという方法が現実的かなと思います。
一般に先送りは良くないと言われますが、リアルオプションの発想で、いきなり早い段階で大きな選択(意思決定)をするのではなく、大きな選択はとりあえず先送りにして、小さい選択をしながら適切な時期を待つ、みたいな感じが良いのではないかと思うのです。