中学受験最新事情「難関校の易しくなった算数の正しい解き方」

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中学受験最新事情「難関校の易しくなった算数の正しい解き方」 | 幻冬舎ゴールドオンライン
難関校の算数は「捨て問」にされないギリギリのレベルに問題を設定し、条件をちょっとだけ複雑にするという問題へと「易しく」されています。難しくなるのでなく、易しくなったのは、なぜでしょうか。プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康氏が著書『...

入試問題と受験塾のいたちごっこ

最難関校であればあるほどその傾向が強く、入試問題によってよい生徒を選別しようとします。そして、毎年、目新しい問題や難問が生み出されていくのです。

(中略)

ところが、大手進学塾はすぐにこうした問題を分析し、解くための知識やテクニックを開発してテキストやプリントに載せ、子どもたちに教えます。「新しいタイプの問題」としてテキストで紹介された問題は、その瞬間にもう新出問題ではなくなり、子どもたちがこなしていく大量演習の一部になっていくのです。

このような、最難関校と大手進学塾のいたちごっこが毎年繰り返されています。その結果、受験生が勉強すべき「量」がどんどん増えていきます。30年前の中学受験とは、学習の「量」にも大きな違いがあるのです。

(最)難関中学が目新しい問題を出すと、大手進学塾はそれを翌年の教材に取り入れ、徹底的にトレーニングを行う。

結果、いわゆる「典型題」や「標準問題」とされる問題量がどんどん増加して、ちょっと尋常ではない分量になっている、というのが昨今の大手進学塾の(教材の)トレンドでしょうか。

結果、(昔と比べて)「学習量=学習時間」がかなり増えているということだと思います。

入試算数は易化したのか?

2019年の算数の傾向で目を引いたのは、例年よりも易しい問題を出す難関校が増えたことです。これまでほとんど見られなかったような基本問題が出されたり、塾で「捨て問」として扱われるであろうレベルの、クセのある、いわゆる難問の割合が減りました。

(中略)

しかし、難し過ぎる問題は、算数を非常に得意とするごく一部の受験生にしか手がつけられません。多くの受験生が「捨て問」と判断してしまえば、その問題の得点は合否ラインへの影響が薄くなり、結果として算数の平均点が下がります。つまり、算数ができない子も合格してしまう可能性が高くなるのです。

「2019年の算数は易化した」そうですが、その後、今年(2022年)までの流れとしてどうなのでしょうか?

私は素人ですが、それほど大きな変化は見られない(年によって、学校間で難易度には依然としてバラツキがある)と思うのですが…。

確かに、今年の駒場東邦中のように、著しく難しい問題が出題された年の場合、「算数で勝負がつきにくい」という傾向は出てくるとは思います。

 

そこで、受験生が問題をパッと見たときに、まったく手が出せないというレベルではなく、これまでに似た問題を解いてきたからできるのではないかと思える、「捨て問」にされないギリギリのレベルに問題を設定し、条件をちょっとだけ複雑にするという問題へと「易化」されたわけです。

受験生がギリギリ解ける問題というのは、「良い」入試問題の条件と思います。

2019年は、こうした(適度な難度の)問題を出題する難関校が多かったということなのでしょう。

 

入試算数の問題を解くことは「当たり前」のことではない

言い換えれば、これらの問題は、「しっかりと読み取り、それに基づいて図を書き、情報を整理するという学習習慣がついていますか?」と問うているのです。

私の言葉で言えば、「あなたはスピーディー学習だけでなく、スロー学習をしていますか?」ということです

本を読んでいないので、「スローな学習」の正確な意味は違うかもしれませんが、「(1つの問題を)じっくり考える学習」を意味していると思われます。

そして、スローな学習で理解が深まった後に、スピードアップを図るという流れが推奨されているのではないか、と思います。

基本的な考え方としてはその通りだと思います。また、そうした学習法の積み重ねで学力は伸びると思われます。

浅い理解のまま問題演習量を積み上げても、上滑りの勉強になってしまいがちです。

しかし、現実はなかなか難しい。

与えられた条件をしっかりと読み取り、それに基づいて図を書き、情報を整理するという、算数の問題を解くときに必要な作業を受験本番で当たり前に行えれば正解できます

こうした作業ができる小学生というのは、すでに「当たり前」の存在ではないと思います。

(小学生が受ける)中学受験の結果は、①出題される問題との相性の良し悪し、②早熟性の程度といったものに大きく左右されます。中学受験は不確定要因が多い中での戦いが前提となります。

したがって、受験結果ももちろん大事ですが、(将来を見据えて)「(勉強量に見合う)子供の学力をつけていくこと」、「学習習慣を身に付けていくこと」、「勉強嫌いにさせないこと」を重視して受験期を過ごすのが大切だと思います。

 

 

 

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