角度【4年生・3年生】

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管理人
管理人

こんにちは。今日は「角度」のお話です。
「対頂角」、「同位角」、「錯角(× 錯覚)」などの概念が、塾では4年生の算数の最初の方に出てきます。
これも(本来は)中2で学習する内容ですね。
公立中出身の私としては、「(塾は先取り不要とか言っている割に)どれだけ先取りさせるんだよっ!」と言いたくもなりますね。
スミマセン…つい悪態をついてしまいました。

お母さん
お母さん

本当に、中学受験はレベルが高いですね。
ところで、「角度」について、塾で習う前にどのような準備が必要でしょうか?

管理人
管理人

塾で習うまでにまだ間があれば、「角度を分度器で測ってみる」ことを遊び感覚でやると良いでしょうね(図0)。
これは塾ではやりませんので。
「角度」という概念を頭の中に作っていく感じですね。
角度にまだ慣れていない新4年生も春休みにやってみると良いかもしれません。
例えば、「45°とか60°ってこの位の角の大きさなんだ」ということが実感としてわかると、作図能力は上がります
この辺の感覚がないと、例えば、頂角が120°(等しい2角が30°)の二等辺三角形を描くときに、頂角がどう見ても90°より小さい三角形になったりします。 🙄

 

お母さん
お母さん

塾では「分度器」を使わないのですね。
だとすると、家で今のうちにやっておりた方が良さそうですね。
塾では「角度」どのように習うのでしょうか?

 

管理人
管理人

いきなり、90°や180°、あるいは360°の話が出てきますね。直角は90°、直線の角は180%、1周の角は360°…という感じです。
これがテキスト(予習シリーズ)の最初の方のページに載っているのです。(図1)

お母さん
お母さん

最初から随分レベルが高いですね。
「予習」をしないとちょっとついていけませんね。

管理人
管理人

「予習シリーズ」を使う塾に通う場合は、経験上、算数に関しては予習は必須だと思います。もっとも、例題と類題だけで十分ですが。
まずは、「対頂角」が登場します。
「対頂角」は見た目で等しい角度になることが分かるので、「なぜ等しくなるか」という理屈までは現段階では必要ないでしょう。
ただ、余裕のあるお子さんの場合、確認しておくと良いかもしれませんね。「直線の角度=180°」を使った証明です。

 

管理人
管理人

続いて「同位角」です。

いよいよこの辺りからメインテーマに入ってきますね(図3)。

お母さん
お母さん

本格的になってきましたね。
これも見た目ではわかるのですが…説明する段になると難しいですね。

管理人
管理人

一つの方法として、例えば、「棒」(鉛筆など)を3本用意します。2本は平行に、1本は斜めに置いて「図3」の形を作ります。平行に置いた棒をずらして(近づけて)いくと、角度が重なって「同位角」が等しいことが分かりますね。
他にも、紙に書いて平行線の部分を折ってみる方法も良いと思います。

お母さん
お母さん

なるほど。これなら分かり易いですね。

管理人
管理人

最後は「錯角」です。
これが一番見えにくいでしょうね。最初はZ型、逆Z型を意識すると良いと思います(図4)。
また、前述の方法で、錯角は『同位角と対頂角』で説明できますね。

お母さん
お母さん

「ℤ型」の上下の横棒が平行線ということですね。
確かに、横棒を下にずらしていくと、同位角と対頂角を使って「錯角」が等しくなるかが分かりますね。
パッと見には同じ角度と捉えにくいので、これは練習が必要ですね。

管理人
管理人

おっしゃる通りです。
中2で習う内容ですから、そう簡単にできるようになりません。
実は、今回の「角度」の裏のテーマは「平行」なんですね。
「平行線があると等しい角度が現れる。」それが「同位角」、「錯角」です。
問題を解く際には、ぼんやり図形を眺めているだけでなく、「等しい角度を見つける」、「平行線を見つける」という意識を持つことが大切ですね。

お母さん
お母さん

なるほど。

「平行」があれば「同位角」や「錯角」が使え、なければ「対頂角」になりますね。逆に同じ角度であれば、そこに平行が隠れている可能性があると…。

管理人
管理人

まったくその通りです。
しかし、慣れが必要で、1ヶ月やそこらではできるようになりません。
例えば、角度の少し難し目の問題で、問題文に「…と…は平行である。」と書いてあっても、子供たちは平気で見落としますから。 😥
ま、長い目で見守りましょう。 😛
さらに言うと、平行を見抜くこと以外に「平行を作る」という発想も必要になりますね。「補助線」を使います。(図5)

お母さん
お母さん

確かに…。
「錯角」や「同位角」を使えるようにするために、平行線をひくという意識が必要ですね。

管理人
管理人

まだ、角度しか習っていない段階で難しい角度の問題を解いても、大した効果はありません。また、角度単独の問題は入試にもあまり出題されません
もちろん例外はあります。某女子御三家中学では、毎年必ず角度の問題が出ます。しかしそれは、6年生になって対策すれば済む話です。
例えば、(色々複雑な操作をして)角度が求まったとします。角度を求める問題はそこで終わりです。角度の論点単独では拡張性がないのです。しかし、図中の等しい角度から、二等辺三角形や正三角形であることが分かると、今度は辺の「長さ」へ拡張していきます。
また、「90度」という角度が出てくれば、「高さ」が分かるので「面積」へと拡張していきます。
あるいは、辺の長さや面積も実数ではなく、(相似を用いた)比の世界になっていったりします。
つまり、これから学習する内容が徐々に積み上がったり組み合わさったりして、本格的な平面図形の問題になっていくわけです。

お母さん
お母さん

なるほど。
まずは基本事項を押さえ、基本的な問題をしっかり解けるようにしておくことが大切ですね。

管理人
管理人

4年生あたりでは、あまり応用問題を解こうと焦らないことです。
受験に必要なパーツを積み上げている段階ですから。
どうしても(応用問題が)気になる方は、「どこに平行線が隠れているのか」、「どこに平行線をひいているのか」の2点に絞って確認しておくだけで良いと思います。
それよりも、大きな抜けや漏れがないようにする方が大事ですね。

お母さん
お母さん

なるほど。あくまで基本重視ですね。
それ以外の留意点はありますでしょうか?

管理人
管理人

最後に2つ付記します。
「角度」のやや難し目の問題を解く場合、「等しい角度が出てきたら同じ印をつける」ということは今のうちから心がけておくと良いと思います。
子供は、「この角度は何度だろう?」と具体的数値の方に目が行きがちですが、(平面図形の)応用問題では等しい角度を見抜くことの方が大切なケースが多くなります。等しい角度を用いて、「辺」の長さなどへ議論が拡張していくのです。
「印」は何でも良いのですが、とりあえず「〇」、「×」、「△」の3つ位用意しておけばよいと思います。そして、印は小さ目に付けることが大切です。
(テストなどの)問題文中に書かれている図形はかなり小さいので、大きな印をつけると、線が見えなくなったりしてわけわからなくなりますので。
最後に、図形の単元の家庭学習を行う際、問題を拡大コピーして解いてもらう方が良いですね。
大きな図を使うことで書き込みがしやすくなりますから。 🙂
そして、実際に図形を描くときは大きく描くことです。

お母さん
お母さん

なるほど。
図形は大き目にコピーしてノートに貼って解くようにします。
そして、子供が大きな図形を描くように指導したいと思います。

本日はありがとうございました。

① 角度を実際に測って、角度の概念(イメージ)を身につける。
② 平行を意識する。
③ 等しい角度を意識して、同じ印をつける。
④ 基本重視で受験算数に必要なパーツを着実に蓄積していく。
⑤ 図形は大きく書く。問題のコピーをとるときは拡大コピーで。

 

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