実録!公立中学の不透明な「内申」と高校受験

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管理人
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今日は、「内申(評定)と高校受験」の話題です。公立中出身の私も内申には苦しめられました。 🙂

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公立中学の不透明な内申と高校受験

 

公立高校を受験する場合、避けて通れないのが「内申」。
とりわけ、中3の2学期の内申が重要になります。

記事によると、現在の都立では”学力検査と内申点が7:3の比率で合否が判断される”とされていますが、私の頃は1:1だったと記憶しているので、より内申が重視されていました。

確かに内申点はとりにくいです。
正確には、「比較的簡単に内申が取れる生徒」と「そうでない生徒がいる」ということでしょうか。

私は「そうでない生徒」の部類でした。そして、「そうでない生徒」が無理して内申をとろうとすると、この記事の中にあるように、結構大変な思いをしたり、卑屈になったり(?)するわけです。

したがって、「内申の取りにくさ」あるいは「内申の決め方の不透明性」を嫌って、中学受験に向かうという流れは確かにあると思います。

我家も子供に中学受験をさせたわけですが、内申の存在が背後にあった(但し、主要因ではなかった)のは事実です。

定期テストの点数だけでは決まらない内申

「特に音楽を頑張って、ペーパーでは98点をとりました。でも僕は1年の頃授業態度が悪く、音楽の先生に嫌われていた。さらに変声期で歌がうまく歌えない。そういうところで評価が下がったんだと思う」

この経験は私もあります。中2の3学期から中3の1学期、ある科目が5→2落ちました。 :mrgreen:

かなり反抗的な態度をとっていたんでしょうね。ただ、中学生といえば「思春期」、「反抗期」真っただ中ですから、大人(教師)に対して反抗的になるのも意味自然とも言えます。

しかし、3年生の1学期に2をとると、3年の2学期にもう5になることはないのです(3年2学期は何とか2→4まで回復しましたが…)。

また、実技系科目も厄介です。

例えば、5段階評価で9科目ある場合、オール5の内申(素点)は45ですが、実技科目のある教科がかなり苦手な場合、その教科は頑張っても3しかとれないのです。こうした教科が2教科あると、その生徒にとってオール5は45でなく実質41になってしまうわけです。

内申がとりやすい生徒、とりにくい生徒

前述のとおり、内申に関しては、「とりやすい生徒」と「取りにくい生徒」がいます。

私の同級生だったA君は「内申を取りやすい生徒」の典型でした。一方、(実技科目のいくつかに苦手意識を持っていた)私は「内申の取りにくい生徒」でした。

内申がとりやすいA君のような生徒は、勉強だけでなく、運動や絵や音楽など何をやっても「できる」わけです。もちろん本人の努力もありますが、無理していないというか自然なのです。

A君のような生徒は生徒会の委員やクラブ活動なども積極的に参加するわけですが、別に内申点を上げようと思ってやっているわけでなく、あくまで自然なのです。

いわば、「優等生が板についている」わけで、「内申」欲しさでにわか優等生になる生徒とは全くモノが違うのです。

多少無理をして内申を上げる努力をするのは良いとして、記事中にあるような

✔ 先生のお眼鏡にかなう生活態度をとること
✔ 先生に反抗しない
✔ 集団行動が苦手なので、部活をやっておらず、内申がつかない。だから生徒会をやることに…
✔ 親子で先生の性格を考えながら、ぶっちゃけ“媚び”を売って…

内申点がとれなくても

「私はオール5近い内申で入ったけれど、オール4程度の内申で、入試の点数のほうで高得点をマークして入ってきた子とは、学力に雲泥の差があると感じました。

私は内申点でトップ校に足りずに、2番手校を受けた口です。 😯

公立高校の場合には内申のウェイトが高いので、学力と受験する高校は必ずしも連動しません。私自身、進学する高校(トップ校か2番手校以下か)にはそれほど拘りはありませんでした。

というのも、(今は違うのかもしれませんが)当時は公立トップ校でもそうでなくても授業内容を含めてやっている内容にはそれほど差はなかったからです。「(大学受験は)結局、自分で頑張るしかない」という感じなので、通う高校にはそれほど大きな拘りはありませんでした。

いずれにしても、「内申:学力検査=1:1」(当時)の枠組みの中で公立高校を受験している段階で、私のような内申の取れない生徒も「それを承知している」わけです。

あるいは、内申点が取れないとなれば、内申が関係ない私立を狙うという方法もあります。

私が中3時に通っていた塾で成績トップクラスだったB君は、私以上に内申がとれない生徒でした(完全なおちゃらけ系)。(学力検査で仮に満点近くとれても)2番手校すら怪しい状態だったと思いますが、(初めから公立は眼中になかったようで)最難関私立高校に進学しました。

公立中学で学ぶこと

つまり、公立中学校で学ぶ要素のひとつは、「長いものに巻かれ、上には逆らわない」ことだといえるだろう。これは日本社会で生き残るために大切な要素のひとつであるが、グローバル社会では必要なのか……疑問が残る。

「長いものに巻かれ、上には逆らわない」ことが公立中学での学びというのは、ちょっと寂しい結論ですね。

公立中学生活を経験した私の考えでは、公立校で学べる最大(というか唯一)のメリットは、Diversity家庭環境も含めて色々な生徒がいるという事実を身をもって知ること・実感ができることが公立中学の醍醐味と思います。

小学生はまだ幼いので(公立小に通っても)そこまで深い思いは至らないですし、高校以降になると学力や親の収入によって再編成されていくので、多様性は縮小していきます。

その意味では、国内の教育機関としては公立中学が多様性を実感する唯一の場といえるのではないでしょうか。

思春期において、社会の仕組みの一端を知り、様々なことに疑問や理不尽さを覚えたり、大人に反抗したりして成長していくわけですが、公立中学という場で過ごすことによって、社会をよりリアルに感じられると思うのです。

一方、(私の子供のように)私立の中高一貫校に通う場合には(多様性という点では限界があるので)、社会における多様性を実感できる機会を意図的に用意する必要がありそうです。

 

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