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――子どもの勉強のことでつい感情的に怒ってしまうことがありますが、どんな親が教育虐待をしてしまうのでしょうか?
「こんな親御さんが教育虐待をしやすい」という分かりやすい典型例はありません。強いて言えば「自分は大丈夫」と思っている親御さんが一番危ないんですよ。
中学受験に関しては、どんなに理性的で、メンタルコントロールしてきたつもりの親御さんでも迷走する、という事実をまず知っておいてください。
子供が中学受験準備をしていて、「カッカしたことが一度もない」親御さんというのは、極めて少数派だろうと思います。
高校受験や大学受験と違い、中学受験はどうしても親主導になりがちです。「自分達は子供のためにこれだけ頑張っているのだから…」という思いがあっても不思議はありません。
また、教育虐待かどうかの判断はなかなか難しい。
記事にもあるように、「自分(達)のしていることはもしかして教育虐待かも…」という認識が持てていれば、教育虐待に対する「制御装置」が働いていると言えます。
逆に、「自分達には関係ないこと、完全な他人事」と感じている方が危ないかもしれません。
親子でぶつかった時、子供が反抗的な態度を見せれば親も感情的になったりします。しかし、しばらくすると「大人げなかったな」という反省や「自己嫌悪感」も芽生えます。事後的ではありますが親としても反省する機会が持てるわけです。
ところが、子供が反抗的な態度さえ見せない場合には、親としても罪悪感は生まれないので、教育虐待がエスカレートする危険性があります。親に反抗する気力もない位追い込まれているとしたら、そちらの方がより深刻なわけです。
カッとなって子供を叱ってしまってしまうのはごく自然なこと。むしろ、感情を後に引きずらないような工夫が大事ではないかと思うのです。