「入試で考えられる『ミス』がすべて出てしまった」“人気新設中学校”「芝国際」はなぜ炎上したのか

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「入試で考えられる『ミス』がすべて出てしまった」定員120人に対しのべ出願者4681名の“人気新設中学校”「芝国際」はなぜ炎上したのか(文春オンライン) - Yahoo!ニュース
2023年2月2日から、中学受験界隈のSNSが「芝国際」というキーワードで荒れた。

記事によると、以下の6つの問題点が挙げられ、内部的に検証されたようです。

 騒ぎを受けて、2月下旬、理事長の命で校内に入試検証委員会が立ち上がる。その内部資料「検証結果報告書」を入手した。ネットで集中的に批判を受けた次の6点についての検証結果が述べられている。

(1)2月1日の合格発表遅延
(2)2月2日の出題ミスおよび1日、3日、5日の問題訂正
(3)受験生待機場所の隣で合格証授与が行われていたこと
(4)たくさん合格を出すと言っていたのに実際には少ないこと
(5)いちど公表した入試結果速報を非公開にしたこと
(6)試験終了後、受験生と保護者の引き合わせに多大な時間を要したこと

報告書を読んだわけではありませんが、以前書いた記事 ↓ に加えて、最近の中学受験において、2つほど気になったことがあります。

1.学校と塾との関係性

多くの私立中学校では、受験生を持つ家庭向けの説明会を開催し学校の魅力を伝えています。さらに、塾向けの説明会等を通じて塾との関係性を強化することに力を入れている印象があります。
 
とりわけ、大手塾との良好な関係性が構築できれば、塾から受験生を持つ家庭にお勧めされるという効果が期待できます。つまり、個々の受験生(家庭)に訴求する「リテール戦略」だけでなく、塾向けのホールセール戦略も重要ということなのでしょう。
 
少子化が進む中で(受験生を集めるためには)、学校サイドも様々な経営努力が必要となっています。

塾との関係性の構築・塾と学校との力関係という点では、(生徒集めに苦労しないごく一部の学校を除くと)従来とはかなり違った状況になっているようです。
 

2.学校教育と商業主義の結びつき

かつては教育という崇高な理念の下、経済や世俗的事柄とは距離を置いていた学校ですが、少子化という環境悪化に伴い、「学校経営」を真剣に考えなければいけない時代になりました。
 
中学受験ビジネスを「生業」とする塾とは一定の距離を置いていた私立中学校も、塾との互恵関係を検討したり、あるいは、「共学化」や「国際化」を目玉とした学校改革を行うといった例も増えています。
 
抜本的な改革を短期間で行うためには、外部の力が必要です。端的には、教育コンサルを利用することになります。

私自身、(教育系ではありませんが)コンサルティングファームでの業務経験があるので、コンサルティングの難しさやコンサルティングに対する批判なども理解しているつもりですが、学校教育のコンサルティングというのは殊更難しいと思うのです。
 
会社であれば、学校教育事業が儲からなければ、ホテルや老人施設などに転用したり、撤退することも可能です。人員も配置転換や早期退職等である程度調整可能です。
 
しかし、学校の場合(民間企業と違って)それはできません。

とりわけ、V字回復のような短期的な効果を狙いに行くと、大きな歪みが生じる懸念があると思うのです。
 

「最近では、学校名変更に象徴されるインパクト重視の学校改革が盛んです。今回の件は、そうした流れの究極の形として現れるべくして現れたものだと思います」と塾業界関係者は言う。来年度以降の受験生親子は2023年芝国際の入試で何があったのかをよく調べ、学校選びの教訓として活かしてほしい。

英語の fad, trend, boomの意味をOxford Advanced Learner’s Dictionary (OALD)で調べてみると以下のとおりとなります。

✔ fad … something that people are interested in for only a short period of time

✔ trend … a general direction in which a situation is changing or developing

✔ boom … a sudden increase in trade and economic activity; a period of wealth and success

長期的なtrend(トレンド)と一時的なfad(ファッド)を識別すること
中学受験boom(ブーム)には様々な商業的活動が絡んでいることに留意すること

が大切だと思います。

 

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