だから秋以降に伸び悩む…中学受験のプロが「小6夏の後半戦で受けてはいけない」という授業の種類

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6年生の1学期までは、新しく学習する単元の概念説明から始まり、授業中に類題を解かせ、宿題で定着させるという流れのインプット学習だった。そのため、授業では先生の話を聞くことが中心だった。しかし、夏休みの講習はいきなり問題を解くことから始まり、演習と解説をひたすら繰り返す。つまり、これまで学習してきた知識をどこまで利用できるかをチェックするアウトプット中心の授業に変わっていくのだ。

四谷大塚の予習シリーズを使う塾やSAPIXでは、単元学習は「概ね」5年生までで終えているという状況なので、6年生の1学期の授業の様相は塾によって違うと思われます。

ただ、6年生の夏期講習では(6年前半までには単元学習が終わっているので)どの塾でも演習中心の授業になると考えられます。

 

ところが、多くの塾では、夏の後半にオプション講習が設けられている。しかも、オプションとは名ばかりで、ほぼ強制的に受講するよう勧めてくる。単科講習だったり、志望校別の演習講座だったりと塾によって中身はいろいろだが、正直言うと生徒全員に必要不可欠なものというわけではない。

塾のオプション講座については、先日の記事でも触れました。
夏休みといっても、夏期講習でかなり拘束されるので思いのほか時間がありません。
何かを削って余力を生み出さないと、弱点補強など個別の対策が打てません

6年生で成績が伸び悩み...「中学受験の算数」につまづいた時に親がすべき判断
本日の記事はこちら ↓ 6年生になっても伸び悩んでいたら また、6年生になって、算数の成績が伸び悩んで不安を感じていたら、授業を減らすか、思い切って受講をやめてみましょう。一旦やめる理由はいくつかあります。 1つ目は、残された時間を考えれば...

 

例えば算数の「速さ」の単元に苦手意識があれば、自分はどういう問題のときは解けて、どういう問題になると分からなくなってしまうのかを細かく見ていく必要がある。上位層の子の場合、速さの基礎概念は理解できているけれど、ダイヤグラムの複雑な問題は苦手というのであれば、その部分だけ見直しておけばいい。だが、中位・下位層の場合は、基本知識からの確認が必要になることがほとんどだ。そういう場合、ただ公式を頭に詰め込むのではなく、「なぜこの公式を使うのか」、「どんなときに使える公式なのか」を納得して覚えることが大切だ。でなければ、時間がたつとすぐに忘れてしまう。

さらっと書いてありますが、これが実に難しい

そもそも、小学6年生で自分の弱点が客観的に分析できている時点で、上位層どころか「超上位層」です。苦手単元を自力で解消するというのは普通の小学6年生にとっては非常に難しいことです

望ましいは、中学受験のプロ(家庭教師や個別)にお願いすることでしょう。

親が代わりにやらざるを得ない場合(こちらがむしろ多数派と思われますが)には、以下の点に注意すべきでしょう。

❶ 通っている塾の講師に相談(面談)し、講習テキスト(問題)の中から重要な問題や出来て欲しい問題を具体的に特定してもらう。
場合によっては、親自身がテキストを持っていき、講師に直接確認することも必要。
❷ (止む無く)親が教える場合には、我流(親のやり方)ではなく
  ・テキスト(予習シリーズ等)に忠実に
  ・(塾で習う方法がテキストと異なる場合があるので)子供のノートを確認して解法を理解して教えられるようにするなど、親自身の相応の準備が必要になること

 

また、理科・社会の知識が足りないと分かったときに、一問一答のドリルを使って丸暗記をしようとしても意味がない。近年の入試は知識そのものを聞く問題はほぼ出題されないからだ。そういう場合は、テキストの説明に戻って「なぜそうなのか」という理由や因果関係を理解することから始めなければいけない。

確かに丸暗記は効率が悪く面白くありません。

しかし、一度覚えてしまえば忘れないという稀有な能力を持っていれば別ですが、「覚えては忘れ、忘れては覚え」という繰り返しの中で徐々に定着していくものです。

夏休みであれば、総まとめや暗記用教材(4科のまとめ、コアプラス、メモリーチェックなど)が配られていると思うので、毎日短時間でもコツコツ暗記を続けていくことが大切だと思います。

「暗記」と「計算」は塾ではやってもらえませんから家庭で頑張るしかありません。

なお、理由や因果関係の理解の重要というのはまさしくその通りですが、これもかなり時間がかかるので難しい。

我家では、高校生向けの日本史の無料動画、理科(実験)の動画など、動画を活用した記憶があります。

社会(日本史)であればテーマ史の動画がお勧めです。例えば、「荘園制」をテーマに選ぶと、8世紀の墾田永年私財法から16世紀後半の太閤検地までの流れを(荘園制を軸に)知ることができます。

加えて、初期荘園と寄進地系荘園の違い、藤原氏の時代、鎌倉時代(封建制度)、室町時代、戦国時代…と時代の変化とともに「荘園(土地)制度」がどのように変化していったのかということがある程度理解できるようになると、歴史への興味も湧くと思われます。

ひいては、知識の立体化が進み暗記の定着にも繋がると思います。

但し、動画視聴は時間がかかります。
また、視聴し始めるときりがないので「程々にしておくこと」が大切です。

 

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